同じ花なのになぜ日持ちに違いが出るの?
日持ちの大切さ
来店されるお客様が当店を選ぶ理由No.1が「花が新鮮で長持ちするから」です。
それはもっともな理由です。
福島市が家計調査結果で花購買額1位になる程、福島市民は花のある暮らしを楽しんでるのです。
(出典:平成27年度版 総務省 統計局家計調査結果 二人以上の世帯の1世帯当たりの支出金額)
常に花を飾る文化が根付いている福島市民が日持ちの良い花を求めるのは当然のことです。
当店はお客様の期待にお応えするために、真摯に日持ち向上に取り組んでいます。
店頭では、
同じ花なのに、なぜ花の店サトウさんの花は長持ちするの?
というお客様の声をよく耳にします。
また、初めてご来店された方は以下のように思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
花はどこで買っても同じ
同じ花なのに何故ホームセンターより高いの?
本当に同じ花!?
確かに、花ですので同じと言ったら同じです。
しかし、当店では花がお客様の元で長持ちするように最大限の努力をしておりますので、実際は別物だと思っております。
花の日持ちに影響を及ぼす要因
花自体の質の違い
花の日持ちに影響を及ぼす要因は実に様々です。
まず、同じ種類の花でも花そのものの質に違いがあります。
それは、種苗の品質や生産地、生産方法、気候等により違いが生じます。
花にも野菜等と他の生鮮品同様に等級があります。
品質は、秀→優→良・・・等のランク付けがされております。
また重量により2L→L→M→S・・・等の規格に分けられます。
一般的に、最優秀品は「秀2L」です。
「秀2L」は花の形や葉の勢いがあり、茎も程良く太く、花本来の地力があります。
花が梱包されている箱に記載の等級表示例
つまり、良い産地(生産者)の良い等級の花が長持ちする可能性が高いのです。
そのような良い花を取り扱っているか否かで日持ちが変わってきます。
※産地によりランク付け方法は異なります。
※同じ「秀2L」であっても産地や生産者により優劣があります。
水あげ処理
花は産地で切り取られてから、箱に詰められた状態で輸送されるため1~2日水を吸いあげられない状態にあります。
その間に切り口が乾燥することにより、花屋に入荷後に水の入ったバケツに入れるだけでは水を十分に吸いあげられないのです。
そのため、当店では店頭に並べる前に十分な水あげ処理を行います。
花の特性に合わせて、「水の中で切り戻す」「お湯につける」「薬剤につける」「茎をたたき割る」・・等、最適な水あげ方法で処理をする必要があります。
水あげ処理は花屋にとって大変な作業ですが、決して手を抜いてはいけない大事な作業です。
この処理を疎かにすると、水が切れていた期間のダメージから復活できず日持ちが短くなります。
プロ用水揚促進剤ハイ・スピード
出典:http://www.fnsugar.co.jp/index.html
※産地によっては、水が入ったバケツに生けた状態で輸送を行っています。
ELFと呼ばれる回収システムが整備されたバケツ輸送
管理体制
一般にはあまり知られていないことですが、一番大事なのが「バクテリア対策をしているか?」です。
水を吸いあげる茎の切り口にバクテリアがつくと導管が塞がれ十分に水分を吸いあげられなくなります。
茎の切り口にバクテリアがつかなくするためには、バクテリアの発生を防ぐのが最重要事項になります。
そのためには、
・バケツや花瓶を洗剤で丁寧に洗浄
・必要に応じてバケツや花瓶の除菌処理
・水に入る部分の葉を丁寧に除去
・切花活力剤を利用
・茎に触れる鋏やナイフの除菌処理
・作業台の除菌処理
以上が主な対策になります。
中性洗剤での花瓶洗浄
販売期間
当然のことですが、お店に入荷してから何日間販売しているか?ということが大事です。
当店では、大半の品目の販売期間を入荷後4日としております。
切り花活力剤の活用
バクテリア対策をして花をいけても、花瓶の中には徐々にバクテリアが発生し次第に繁殖してしまいます。
そこで当店でオススメしているのが、切花活力剤の使用です。
切花活力剤は、切花が最も吸収しやすい形での栄養補給と水の腐敗防止を同時に行い、しおれの原因を解消してくれます。
切り花活力剤を使用しますと水が腐りにくくなり、面倒な水替えも不要です。(水が減った場合は同濃度の切花活力剤を薄めた水を補充してください)
栄養があるので、花が大きく咲き、葉もイキイキと長持ちします。
切花活力剤使用・未使用比較実験(バラ:7日目)
出典:http://www.fnsugar.co.jp/index.html
当店では、お花をお買い上げの方へ華の精やキープフラワー等の切花活力剤の小袋をサンプルご提供しております。
効果が目に見て分かりますので、是非お試しください!
なお、お得なボトル入りの商品を販売しておりますので、小袋で効果を実感した方はボトル入り商品をお買い求めください。
活力剤の代金に見合った効果があり、お花購入間隔が延びて結果経済的になると思います。
長持ちアドバイス(販売スタッフによる説明)
当店の販売スタッフは、お客様がお求めの花を長く楽しんでいただけるようにお花の置く場所や切花活力剤の使い方、切り戻しの仕方等を必要に応じてアドバイスをさせていただいております。
ちょっとした事で花の日持ちは数日違ってくることもあります。
何かお困りのことがございましたら、スタッフにお気軽にご質問ください。
花の日持ちに関する第3者評価とは?
花き日持ち品質管理認証制度
花き業界には、農水省主導でスタートした「花き日持ち品質管理認証制度」という日持ち向上に関する認証制度がございます。
これは、生産・流通・小売がひとつになって、消費者へ元気なお花をお届けすることを目的に運用されてます。
認証は以下の3部門毎(流通部門はさらに4分類に細分化)に審査項目が分かれており、評点評価法方式で70点以上で合格となります。
①生産部門
②流通部門(市場、仲卸、加工場、輸送)
③小売部門
詳しくは、「花き日持ち品質管理認証制度 ガイドブック」にてご確認いただけます。
日持ち認証(小売部門)県内初取得
当店は福島県内の小売店で初めて審査を受検し、5店舗全店が無事合格しております。
安心して当店のお花をお買い求めください。
まとめ
花の日持ちは、花自体の品質・水あげ技術・管理状態・切花活力剤の活用・お客様のお買い求め後の花の扱い方により、大きく左右されます。
上記の中でお客様にて実践できるのはお買い求め後の花の扱い方のみであり、大半は花屋の品揃えならびに水あげ技術、管理状態によります。
当然のことですが、等級が良いものは仕入れ単価が高くなります。
水あげ処理やバクテリア対策にも経費と労力がかかります。
その結果、同じ種類の花でも日持ちが異なり、価格も異なる訳です。
例えば、菊の場合1本100~150円で販売している店があるのに対し、当店では通常1本200円で販売しています。
価格的には50円~100円の違いがありますが、花の日持ちや咲いた時の花の大きさを考えていただけたら決して高いものではなく、むしろコストパフォーマンスの良い花になります。
是非、当店の良質の花で”花のある暮らし”を楽しんでください♪